BUCK-TICK ミニアルバム『ROMANESQUE』を聴いた感想とレビュー

 

1988年に発売されたミニアルバム。
僅か4曲(2曲目に収録された『ROMANESQUE』のリミックス版を含めると5曲)のアルバムですが、『MISTY ZONE』や『HEARTS』の人気曲が収録された貴重な作品です。

 

 

 

 

収録曲視聴後の感想

1.MISTY ZONE 詩:櫻井敦司/曲:今井寿

初めて聴いたときは、少しおかしい男女を表現した恋愛曲だと感じました。
しかし視聴回数を重ねるたびにこの曲は単純な恋愛曲ではなく、若者がもがき苦しみながらも光を求めている姿を表現しているかもしれないと考えるようになりました。

新しい世界を目指すのも良いけども、今いる世界を受けいれるのも良いではないか。
櫻井さんからのそういうメッセージを勝手に感じていました。

低温のドラムが鳴り響き、心地よいビートが自然と身体を動かしてくれます。
この曲調とメッセージ性の強さが重なった良い曲ですね。

 

2.ROMANESQUE 詩・曲:今井寿

1stアルバム「HURRY UP MODE」にも収録されているこの曲。
本作はこの曲をタイトルにしたことで、少し浮世離れした世界観を味わえる一枚となっていると思います。

 

3.AUTOMATIC BLUE 詩・曲:今井寿

アップテンポな曲調で、今現在のようなダークさは感じない曲。
歌詞は初恋からの失恋を描いているように感じました。

デビュー当初は演奏回数も多かったようですが、ポップス寄りの曲なので今後コンサートで披露する可能性は低いと勝手に考えています。

 

4.HEARTS 詩:櫻井敦司/曲:今井寿

『AUTOMATIC BLUE』同様、失恋ソングだなと思いながら聴きました。
今井さんの歌詞は直情的だけど櫻井さんの歌詞は小説的に感じ、この辺りから2人の表現性の違いを色濃く感じられるような気がします。

ミステリアスな雰囲気があるのでこの曲が人気あるのも分かりますね。
櫻井さんの歌詞に合わせて、テンポは良くても少し遅いコード進行です。



お勧め曲

『MISTY ZONE』:ビートロックでアップテンポな曲調なので、ライブで聴くと楽しい!



まとめ

4曲という少ない構成ながら、世界観が際立ったいい作品でした。
このミニアルバムは比較的BUCK-TICKの雰囲気を感じられやすく、聴きやすいのではないかと思います。

『MISTY ZONE』や『ROMANESQUE』など最近のライブでも演奏することのある曲も収録されていますが、収録曲数も考えると他アルバムを聴いてからでも良いかなと。